支援学校の卒業が近づいてくると、お子さんの就業先を考えることも多くなってきます。

A型作業所、B型作業所など、お子さんの特性によっても通う場所は変わってきますが、「自分の子が得意なことをやらせてあげたい」という親御さんは多いです。

従来の作業所での仕事内容であれば、

  • 製品の梱包
  • 内職でするような細かい作業
  • お菓子やたこやきなどの食べ物の調理

などなど、今まで仕事でできる内容は分野が限られていました。

しかし、近年パソコンを使った仕事・作業の内容を取り入れる事業所が増えてきています。

今回は、B型作業所で見られる、パソコンを使った仕事内容・作業内容について解説していきます。

パソコンの仕事内容はどんなもの?

地域や作業所にもよりますが、パソコンでの仕事内容はだいたい以下のようなものです。

  • アンケートなどのデータ入力
  • メール送信業務(問い合わせフォームなどを使用する)
  • ネット上からのデータ収集とそれに基づいたリスト作成(大阪府で●●のお店の一覧リストを作って!という感じのもの)
  • 作業所・事業所で使用する掲示物や書類等の作成(張り紙など)
  • レシートなどをもとに用途や金額を入力する経理作業

どの仕事を扱っているかは作業所や事業所によって違ったりします。

また、これらの仕事以外にも

  • ホームページ作成
  • 画像編集

などの内容も仕事内容として追加を検討しているところもあるようです。

パソコンの仕事で高度なレベルは求められない

B型作業所でのパソコンの仕事では、一般的な社会人レベルのワードやエクセルをバリバリ使いこなすような力は求められません。

仕事内容のところでも幅広く種類を挙げましたが、これらすべてができなければいけないということではありません。

人によってできることもできるレベルも違いますから、その辺の考慮はちゃんと作業所がしてくれます。

もちろん、いずれはお子さんがそうなってくれるのがどの作業所も理想的に思っているかもしれませんが、作業所に就業した時点ではそのようなレベルを求められることはレアでしょう。

もし、作業所でパソコンの仕事をさせてあげたいとお考えならば、お子さんは以下のようなレベルであれば大丈夫です。

  • マウスが使えること、右クリックや左クリックなどが何を意味するか分かっている、
  • きちんとした指遣いでなくてもいいので、文字入力がある程度できる
  • インターネットを少し使ったことがある

このようなレベルで大丈夫です。

どこの作業所でも研修がある

いきなり就業をして

「はいっ、今日からこの仕事をやってねー!」

といきなり放り出されるわけではありません。

もちろん、きっちりとした研修はどこの作業所もありますし、研修が終わっても作業をするのが難しそうに見える場合は、スタッフさんがサポートに入ってくれます。

例えば、研修をしてある程度一つの仕事内容ができるようになると、「じゃあ、次はこれをやってみようか!」と新しい仕事内容を教えてくれたりするなど、段階を踏んで研修を行ってくれます。

今まで習ったことがない新しい分野のことも教えてもらえるので、作業所に入ってからでもパソコンのスキルを身につけることができるでしょう。

心配な場合は、基本的なパソコン操作対策を

それでも

「うちの子、どうしてもパソコンの仕事をさせてあげたいのだけれども、きちっと操作できるか不安だわ」

と思われる場合は、基本的なパソコンの操作ができるような状態にしてあげるとよいでしょう。

比較的障害の程度が重いお子さんであれば、パソコン教室でほかの人と混じって学習することもできるでしょうから、習い事として通わせてあげるとよいでしょう。

「騒がしい子といっしょにいられない」

「どうしても周囲となじめなくて、他の子から煙たがられる」

といったように、程度が重いお子さんであれば、個人授業をしてくれるところを探してもよいかもしれません。

勿論、個人授業となると少し値ははるかもしれません。

ただ、「こういう事情なんです」と交渉をしてみると、もしかすると少しくらいは負けてくれるかもしれませんので、あきらめずに一度パソコン教室に相談してみてはいかがでしょうか。

最後に

就労継続支援B型作業所で行われている、パソコンでの仕事・作業内容について詳しくお伝えしてきました。

少しでもこの記事が、お子さんの就労での参考になりましたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。