パソコンを使っていたら突然画面が切り替わり、
「あなたのパソコンはタイニーバンクトロイヤーに感染しました!」
という音声警告が出てきたこと、ありませんか?
実はこれ、まったくの『詐欺』なんです。
今回は、このようなマイクロソフトを名乗る『偽』セキュリティー警告についてお伝えします。
もくじ
マイクロソフトセキュリティーアラーム(偽物)
以下の動画のように、パソコンに表示されると、なかなか消えてくれない厄介なものです。
偽警告の消し方はこちら
まずはこちらの方法を試してみてください。
詐欺警告の閉じ方
詐欺警告は普通に閉じようとしてもなかなか閉じません。
その間もけたたましいアナウンス音が鳴り響くため、パニックになりそうですが、決して慌てないでください。
まずは、キーボード上にあるキーの「Ctrlキー」「Altキー」「Deleteキー」の3つを探して、順番に長押ししていきましょう。
「Ctrlを押したまま、Altを長押しし始め、そのまま2つ長押しをしながらDeleteを長押しする」
というように操作をすれば、画面が変わって、「ロック…ユーザーの切り替え…サインアウト…」といった一覧が表示される画面が出てきます。
その一覧の中の一番下「タスクマネージャー」をクリックしてみてください。
すると、画面上に小さな「タスクマネージャー」のウィンドウが出てきます。
上のような画面が出てくるので、「アプリ」という部分に使っているインターネットブラウザの名前を探しましょう(Google ChromeやMicrosoft Edgeなど)。
見つけたら、その名前のところをクリックし、画面右下の「タスクの終了」をクリックしてください。
そうすれば、偽の警告は消えるので、消えたのを確認したら、タスクマネージャーの画面は右上の「×」で閉じても大丈夫です。
これで解決することがあります。
それでもずっと詐欺表示が出続ける場合は、詐欺ソフトがインストールされている可能性があり、マイクロソフトコミュニティでもそのような記述を見ることができます。
もし解決方法が分からずに困っていたり、パソコンにあまり詳しくない方は、お近くのパソコン修理店やパソコン教室までご相談を。
どんなときに出現する?
これも、先ほどのマイクロソフトコミュニティの記述によれば、
- ネットを見ている最中にクリックした広告が偽物だった
- 気づかない間にパソコンに詐欺ソフトがインストールされてしまった
というケースで偽物警告が出されることがあるようです。
よく、
「怪しいサイトを見ていたから、そんなのに引っ掛かるんでしょ」
という風に多くの方は思われるかもしれません。
勿論、怪しいサイトの可能性も否定はできませんが、最近は私たちにも身近な色々なサイトに偽広告が表示されることもあるようです。
そしてその偽広告をうっかりクリックしてしまうと、「ウイルスに感染しました!」という表示が出てくる、という仕組みのようです。
そのため、誰もが被害に遭ってしまう可能性があります。
「私は別に関係ないもんね」
とは思わず、記憶の片隅で覚えておいていただくといいでしょう。
書かれている番号に電話するとどうなる?
筆者は実際に電話をしたことはありませんが、インターネットで見てみますと、このような事例が見られます。
- 「カタコトの日本語を話す外国人」に電話で対応された
- 「遠隔操作が必要です」と言われ、遠隔操作をされた上に、何か不審なソフトをインストールされた
- セキュリティー対策にお金が必要だと言われた
以上の内容からもわかるように、明らかな詐欺ですよね。
うっかり電話してしまわないようにしましょう。
「電話してしまった…」という方は時すでに遅しといったところでしょうが、今のところ電話しただけで悪質な被害に遭ったケースは報告されていないようです。
しかし、相手側に電話番号は分かってしまいますので、例えば今後、SMSを通じて怪しいショートメッセージや電話がかかってくることは、完全には否定できません。
不審な着信やメッセージが届くかもしれない、という心づもりだけはしておきましょう。
そして、もし届いた場合、頻繁に届くようになった場合は、相手の連絡先のブロックや、電話番号の変更も検討することを考えてもいいかもしれません。
偽広告にうっかり出くわさないためには?
インターネットをしない、ということが一番ですが、そんなことを言っていては私たちは生きていけませんよね。
そこでいくつか皆さんに心がけていただきたいのが次のようなものです。
- 古いブラウザ(Internet Explorerや古いMicrosoftEdgeなど)を使わない
→現在よく使われているインターネットブラウザは、危険な広告を表示させない機能がついていたりなど(設定する必要はあるようですが)、万全とは言えないものの対策がなされているようです。 - ポップアップで「●●●.comからの通知を許可しますか?」といったような画面が出ても「許可」をクリックしない
→マイクロソフトの偽警告以外でも、「ウイルスに感染しました、今すぐセキュリティを有効に」といったような偽の通知が出たりしているので、必ず「許可」ではなく「ブロック」をクリック
勿論、これ以外にも色々と対策法はありますが、複雑で専門的であったりして、一部の方にはとっつきにくいかもしれません。
難しいと思われる方は、とりあえず上の2点を心がけていただけたらな、と思います。
追記:最新のブラウザでも詐欺広告が出てくる事案
2023年6月12日更新
上記では、最新のブラウザを使うことをお勧めしていますが、2023年現在、最新のブラウザでも詐欺広告が出てくるということがわかりました。
これは、様々なウェブサイトにてよく掲載されている「Google(グーグル)広告」というのを使い、悪い人たちが偽物の広告を出すというもの。
以下のような「超怪しい」広告画像がその例ですので、うっかりクリックしてしまわないようにしましょう。
グーグル広告で見かける「怪しい」宣伝
「そんな、怪しい広告とかは、変なサイトに行かないと出てこないんじゃないの?」
と大多数の方が思われているかもしれません。
ですが、今回ご紹介する怪しい詐欺広告は、私たちが普通に使用するウェブサイトにも載せられていることがあるのです。
例えば、以下の画像は、有名フリー素材サイト「いらすとや」さんのウェブサイトで見られたグーグル広告です。
【怪しい詐欺広告:福島市上空の不可解な現象】
もちろん、「いらすとや」は怪しいサイトでもなんでもありませんし、詐欺を行っているサイトでもありません。
それなのに、なぜか怪しげな広告が出てくるという現象が起こっています。
ふとした瞬間、誤って押してしまったりすると、詐欺サイトに誘導されてしまいます。
非常に厄介ですね。
グーグル広告に出ている詐欺広告をクリックすると一体どうなる?
クリックしてしまうと、非常に厄介なことになります。
どんなことかといいますと、
「あなたのパソコンはウイルスに感染してしまったよー!!やばいよー!!」
と高らかにわめきだす詐欺画面に誘導されてしまう事態になってしまいます。
通称「マイクロソフトサポート詐欺」「マイクロソフトセキュリティーサポート詐欺」と呼ばれるものです。
まるで映画やドラマでみるような機械のビープ音、
「あなたのPCはトロイの木馬ウイルスに感染しています…!パソコンはロックされているので、今すぐ解除…」といったような機械的なアナウンス、
赤い警告画面がひたすらズームしてくる画面…などなど、非常に精巧にできた画面が出現するのです。
以下の動画では、ためしに詐欺広告をクリックした後、どうなるかについて検証をしています。
興味がおありの方はぜひ、一度ご覧ください。
また、「ウイルスに感染したよ!」画面は様々な種類があります。
ほかにどんな詐欺広告があるの?
筆者は興味が出てきましたので、他に一体どんな詐欺広告があるのか、画像をコレクションしてみました。
【300件のUFO事件】
SF作品でしょうか…。
【シーフードの利点】
いきなりシーフード。
健康オタクの方が喜びそうですね。
【その存在に気付かないこと①】
一体何を言いたいのかよくわかりませんが、うっかり見てしまいそうですね。
【その存在に気付かないこと②】
このウォーキング姿の何がダメなんでしょうか。
【その存在に気付かないこと③】
どうやら、この「存在に気付かないこと」の文言が、悪い人たちはお好きなようです。
【福島市上空の不可解な現象】
これは福島市の皆さん、怒っていいとおもいますよ。
【年金受給者への追加給付】
「本当にあったらいいなぁ」
と思っている方は、思わずクリックするかもしれません。
【雪女ー神話化現実か?】
もはやゴリラですね。雪女でもなんでもありません。
【巨犬のしつけ】
こんなことがあれば、まずSNS上でバズりますのでウソですね。
ご覧いただければわかる通り、いたって怪しい広告ばかりですね。
ですが、非常に気になる文言がかかれていたり、合成画像が本物に見えてしまったりと、クリックしたくなる要素が満載です。
気になるところではありますが、クリックしてお得なことは一つもありませんので、決して押さないようにしましょう。
オカルト路線から外れ、だんだん広告内容がリアルに
悪い人は知恵を絞っていろんな広告を作ってきています。
どんなものかといいますと、
- 社会情勢ネタ
- 身近な暮らしのネタ
を取り入れた「読んでみたい」と思わせるような広告画像を作ってくるようになった、ということです。
最近特にみられるようになったのがこちら。
【日本の防衛大臣が軍隊出動を命令 北朝鮮ミサイルへの対策】
最近の時事ネタに妙にぴったり合った詐欺広告となっています。
【多面的な効果が期待されます。日本、NATO加盟進む】
残念ながら、安倍晋三さんはすでにお亡くなりになっているのですが…。
そういうところは、ワキが甘い作りですね。
【シャンプーと石鹸、どっちが便利か?】
きれいなモデルのお姉さんを動員して、女性の髪の毛の悩みに寄り添う「ふり」をした詐欺広告ですね。
以前のUFOだ、巨大な犬だ、福島県の上空の現象だ、とオカルト雰囲気が満載だった広告内容から一変、我々の現実社会に即していそうな広告画像を作成してきています。
上記でご紹介した、「日本のNATO加盟」「防衛大臣がミサイル発射を命令」「シャンプーか石鹸、どちらがいいのか」の広告。
特定の分野の話題に気になる人であれば、「えっ、ナニコレ」と思って思わずクリックしてしまうこともあり得ます。
ここまでくると、詐欺だけではなく「フェイクニュース作成」の罪にも問われてもいいのではないかと思うのですが…。
なんせ、悪い人たちは次々と(悪い意味で)進化を遂げてきています。
引っかからないように注意しましょう。
最後に
マイクロソフトのサポートを騙った『偽』警告についてお伝えしました。
少しでもこの記事が多くの方の助けになりましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。