日本語のタイピングならまだしも、英文タイピングとなればどうやって練習すればいいかわからないという方、案外多いのではないのでしょうか?

ブラインドタッチで、さらっとスピード良く英語を入力できるようになるのは憧れですよね。

現在、仕事で職種によっては、普段の日本語タイピングに加え、英語での入力も必要だったりと、英語での入力が要求される場面もあるかと思います。

今回は、英文タイピングの具体的な練習方法と、無料で練習できるサイトをいくつかご紹介します!

英語タイピングのコツはこの4つ

これはあくまで筆者の独自論ですが、今まで英語入力を本格的にされたことのない方は、9割の確率で練習が必要であると思います。
といいますのも、英語の入力と日本語入力(ローマ字入力もしくはかな入力)では全く入力するキーの並びが違うからです。

  1. それぞれのキーの位置を把握せよ
  2. アルファベット単体での入力を極める
  3. 単語入力や英語独自のスペリングを打つことに慣れる
  4. スペースキーを押すことをクセづける
  5. シフトキーをマスターする

この5つをマスターすることが、英語タイピングの上達につながるでしょう。

①それぞれのキーの位置を把握せよ

まずは、それぞれのアルファベットのキーを把握して入力できるようにならなければなりません。

特に理想は「下を見ずに画面を見て入力ができる」こと。

すらすらっと入力ができるようになりたければ、いちいちキーボードのキー表示を見ているようでは速度が落ちてしまいます。

ですので、「ホームポジション」を基準とした感覚での入力ができるようになるのをおすすめします。

ホームポジションとは?

ホームポジションとは、打ち始める前に指を置いておく基本の場所。

指を動かして入力した後は、必ずこのポジションに指を戻しておくことで、指が現在どこに位置にあるのか把握をすることにつながります。

ホームポジションの指

 

まずは左手の人差し指を「F」のキーに、右手の人差し指を「J」のキーに置きます。

あとは、それぞれ「中指、薬指、小指…」と隣のキーにどんどんのせていけば、ホームポジションの完成。

両手の指が置いてあるキーは、それぞれその置いている指でキーを叩きます。

一方「G」と「H」はそれぞれ、左の人差し指を「G」に動かして押す、右の人差し指を「H」に動かして押す、そして最後「F」と「J」に戻すようにします。

これがホームポジションと指の動かし方です。

ホームポジション以外のキーはどうやって打つの?

上の段、下の段ともに、以下のような指でそれぞれキーを打ちます。

なお、打ち終わった後は、先ほどご紹介したホームポジションのところに指を戻しておきます。

上の段の指

下の段の指

そして、「T」と「B」は左の人差し指、「Y」と「N」は右の人差し指でそれぞれ入力します。

これらも入力が終わった後は、「F」と「J」に指を戻すようにします。

このようにして、正しい指で入力を続け、なるべく下を見ずに位置を把握できるようになることで、英語タイピングを習得する第1歩を踏み出せたといえるでしょう。

②アルファベット入力を極めよ

かな入力やローマ字入力にかかわらず、普段から英語で入力をされない方は、まずアルファベット単体の入力から練習を始めましょう。
この練習をしておくことによって、英語入力を本格的に始める際に指が動かしやすくなります。
もちろん、多少今まで英語入力をされている方にもウォーミングアップになりますので、なるべくやっていただくのがおすすめです。
以下のようなサイトで無料で練習ができます。
ベネッセマナビジョン

Typing game Typing Ninja(タイピングニンジャ)
→タイピング説明まで全て英語のため注意

美佳タイプ(ダウンロードが必要なソフト)
→こちらはウェブサイトからソフトをパソコン内に取り込む「ダウンロード」という作業が必要になりますが、こちらもアルファベットタイピングには優秀なソフトです。

日本語のローマ字入力ではある程度使うキーが決まっていたりしますが、英語は33文字もありますから、使わない文字があるなんてことはあり得ません。

例えばXやQなどはあまり日本語入力では使いませんよね。

英単語でも出てくることは稀ですが、入力する機会は確実にあります。

そのため、すべてのアルファベットを難なく打てるような練習をしておくことが大切です。

この練習で、アルファベット1文字文字が難なく入力できると自分で感じられるようになれば、OKです。

一つレベルアップしたと考えてよいでしょう。

③単語入力でステップアップ

ある程度アルファベット単体の入力に慣れてきたら、今度は英単語の入力練習を始めましょう。

英単語の練習で、本格的にスペルの並びに慣れることによって、より英語の文章入力がしやすくなります。

内容が英語学習のようになってしまいますが、どのようなものか実際に例を挙げてみます。

例えば、

  • station(駅)、fiction(フィクション、作り話)presentation(プレゼンテーション)
    →共通するtion
  • express(表現する)、impress(~の印象を与える)、depress(落胆させる)
    →共通するpress

といったような特徴的で複数の単語に共通するようなスペルがあります。

普通の単語に加え、このようなスペルの入力練習もすることで、だんだんと英語入力独特の指遣いに慣れていくことができます。

この独特のスペリングに慣れることで、一気に英単語の入力が速くなりますので、この練習は重要視されることをお勧めします。

アルファベット単体入力に一通り慣れた後、並行して単語練習も進めていくとより効果的になるでしょう。

以下のようなサイトで無料で練習することができます。
e-typing 英単語タイピング

Typing Games Keyboard Jump(キーボードジャンプ)
→タイピング説明まで全て英語のため注意

④スペースキーをクセづける

ご存じの通り、英語は単語と単語の間にスペースが必要ですので、単語を打った後にはスペースキーを押さなければなりません。
英文内のスペースの例ただ、最初は慣れていないと押し忘れてしまったり、押すタイミングを間違ってしまったりと、ほとんどの方が苦戦されると思います。

そのため、単語入力にある程度慣れた後くらいから、スペースキーも一緒に押す練習も始めましょう。

(単語) (スペース) (単語) (スペース) を繰り返していけば、自然と英文が打てるようになります。

, (カンマ). (ピリオド) は、日本語の 、(読点)。(句点) のキーをそのまま押すだけ。

そのため、スペースキーをクセづけることができれば、英文入力の8割がマスターできたといえるでしょう。

⑤シフトキーをマスターする

こうやってえらそーに説教しております筆者ですが、実は大文字入力が大の苦手。
皆さんには同じ轍を踏んでいただきたくないので、声を大にしてお伝えしたい。
それが、「シフトキーはすらっと押せるようになれ!!」ということです。
英文の初めや固有名詞の頭文字は、「大文字で表記しろ!」と習ったのが懐かしいですね。
そのため、大文字もかなりの頻度で英文に出てきます。
英文内の大文字の例
大文字は、シフトキーを押しながらアルファベットのキーを押すと入力できます。
下の画像のように、シフトキーはキーボードの両側にありますので、小指でシフトキーを押せるようになっておく必要があります。
大文字入力のシフトキーの利用例の画像

  • 左側のアルファベットを入力する→右のシフトキーを使う
  • 右側のアルファベットを入力する→左のシフトキーを使う

これができるようになると、英文タイピングをほとんどマスターしたといっても過言ではないでしょう。
以下のようなサイトで大文字練習をすることができます。
Typing Club
→「Shift Key」のコーナーで練習することができます。

My Typing
→誰でも自分の好きなタイピングを作ることができる、タイピング練習サイトです。
今回はRyoryoさんが作られた大文字アルファベットタイピングを紹介します。

マスターするとこんないいことが…

英語タイピングができるようになりたいと考えられる人の中には、

「英語をスラッと打てるのが憧れなんだよね…」

「子供が学校で英語の授業もあったりすると、打てないのが心配だからやらせたい」

といったようにそれぞれ理由をお持ちだと思います。

では、英語のタイピングをマスターすると、どんないいことがあるのでしょうか。

  1. 英語を使う仕事(ex.貿易事務など)において圧倒的に有利
  2. 英語の課題、宿題にかかる時間を大幅に減少させられる
  3. 他の言語のタイピングにチャレンジしやすい

といったようなことがあります。

1.英語を使う仕事において圧倒的に有利

英語を使う仕事、とりわけ英語を入力する機会がある仕事においては圧倒的に有利になります。

例えば貿易事務。

場合によっては、取引先との相手と英語でメールをやり取りしたり、仕事の書類で英語の入力が必要になったり、などなど、英語を使う機会は多いです。

こういったお仕事をされる場合は、英語タイピングは業務を効率的に進めることに大きな役割を果たしてくれます。

ご自身がこれから英語を使う仕事に転職する、部署が移動するといった場合は、練習しておくのをお勧めします。

2.英語の課題、宿題にかかる時間を大幅に減少させられる

これは、学生さんが対象になってきますが、「時間を大幅に減少させられる」は決して嘘ではありません。

特に大学生で外国語大学などに行かれる方、もしくは授業で外国語の授業を取られている方は、英語タイピングができれば日常がだいぶ楽になります。

例えば、英語でレポートを書いてくるように言われたとき。

書きたい内容も決まっていて、英語の文章も決まっているのに、

「Wordのこの形式で提出シナサイ!」

とネイティブの先生に言われることだってあります。

パソコンに慣れていない方で、課題の入力をするだけで2・3時間かかることはざらにあります。

けれども英語タイピングができると、どんなに長くたって内容さえ完成しているのであれば、30分もあれば長い文章も打ち終わります。

1回だけレポートを出されるならばいいですが、一学期に3回もレポートの提出を求められて見てください。

思わずぞっとするはずです。

ですので、このような場面に遭遇しそうな方であれば、英語タイピングを身に着けておくのは決して損ではありません。

3.ほかの言語のタイピングにチャレンジしやすい

英語が入力できるようになると、

「ほかの外国語のタイピングもできるようになりたいなぁ」

と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

多言語学習をしてらっしゃる方にとっては、なおさら興味のあることではないでしょうか。

筆者も実際、英語とロシア語を学んでいたこともありまして、英語が一通り入力できるようになった後、ロシア語のタイピングを練習しました。

英語以外の言語もそれぞれ独自のアルファベットがありますが、指の動かし方は英語と何も変わりません。

基本はホームポジション(真ん中に指をキープすること)の場所から動かしませんし、必要に応じて指を上下して入力し、最後は必ず真ん中に指を戻すという風にします。

あとは、覚えたい言語のキー配列をしっかり覚えるだけです。

指の動かし方は脳が覚えているので、キー配列だけを意識するだけでスムーズにタイピング練習をすることができます。

英語タイピングができるようになることで、新たに別の外国語の入力も目指すことができますのでおすすめです。

とにかくやることが大切

つらつらとポイントを書きましたが、大切なのはとにかくやることです。

タイピングはやっぱり入力して、練習してなんぼのものです。

目で見て覚えることも大切ですが、手で実際に触って感覚を鍛える方が大切だったりします。

最初から早く打とうとか、完璧に正しい状態でやろうとか、そんな感じで思われなくても大丈夫。

コツコツと自分のペースで、定期的に練習を重ねることこそが、英語のブラインドタッチをマスターする近道です。

「努力しても報われない。必ずしも報われない」

というような意見もあったりするでしょう。

もちろん人によっては練習頻度も環境も違いますし、左手が動きにくかったり、右の指が曲がっていたりなどなど、手のコンディションも違うかと思います。

けれどもタイピングに関しては、続けるだけで必ず「ある程度」は報われます。

すごく速く打てなかったとしても、キーの場所がスムーズにわかるようになったり、指の打った間隔で打ち間違いがわかったりなど、何かしら変化が訪れます。

それは続けた人にだけ現れるものです。

一生懸命毎日練習しなくても、たまに気が向いた日の5分程度でも結構です。

ぼちぼちらくーに練習を続けてください。

そして、ご紹介したポイントを頭に入れてぜひ練習してみてくださいね。

最後に

やや筆者の偏見に基づいた目線で、英文タイピングの練習方法をお伝えしました。

もちろん、今回紹介した練習以外にも、様々なやり方や練習ツールがあるかと思います。

これから英文タイピングを練習しようとなさっている方の参考うちの一つに少しでもなると嬉しいです。

最後まで、お読みくださりありがとうございました。