今回は、エクセルのマクロのメリットとデメリットについて説明します。
もくじ
マクロとは自動化できる機能
エクセルのマクロとは、エクセルの操作を自動化できる機能です。
エクセルで行う操作を自動化するためには、VBA(Visual Basic for Applications)というプログラミング言語を使ってプログラムを書かなければいけません。
しかし、エクセルの「マクロの記録」という機能を使えば、自分で行った操作をVBAを使ったプログラムで自動的に書かれます。
マクロとVBAの違いは、機能と言語の違いです。
マクロは、自分がエクセルで行った操作を繰り返し行うことができます。
同じ操作を繰り返ししていていた資料の作成などが簡単にできるので、時間が かかっ ていた作業の業務効率化が可能です。
エクセルで行っている仕事にマクロを導入すれば仕事の時間短縮につながります。
マクロのやり方は簡単です。
初心者の人でも簡単に活用することができます。
また、PowerPointやWord、OutlookなどのMicrosoftの他のアプリケーションと連携することもできます。
マクロで操作を記録する方法
エクセルのマクロの使い方は、次のとおりです。
- 「開発」タブをクリックする(「Alt」キー+「F11」キーでもOK)
- 「コード」グループ内の「マクロの記録」をクリックする
- 「マクロの記録」ダイアログボックスの「マクロ名」に操作の名前を入力する
- 「OK」をクリックする
- 記録する操作を実施する
- 「開発」タブをクリックする
- 「コード」グループ内の「記録終了」をクリックする
記録したマクロを実施する手順は、次のとおりです。
- 「開発」タブをクリックする
- 「コード」グループ内の「マクロ」をクリックする
- 「マクロの記録」ダイアログボックスの「マクロ名」に操作の名前を入力する
- 「OK」をクリックする
- 記録する操作を実施する
- 「開発」タブをクリックする
- 表示された「マクロ」ダイアログボックスから記録したマクロを選択する
- 「実行」をクリックする
「開発」タブが表示されていない人は、「ファイル」タブ、「オプション」、「リボンのユーザー設定」から「開発」タブを追加することができます。
マクロのメリットとデメリット
マクロのメリットは、次の3点です。
- 関数ではできない処理を自動化できる
- VBAを使わなくても操作を自動化できる
- プログラミングを学習することができる
関数ではできない処理を自動化できる
エクセルのマクロ機能を使うことで、いま行っている作業を自動化することができます。
エクセルの関数を使えば自動で処理を行うことができます。
コピー&ペースト、ソートなどの機能もありますので、マクロを使わなくても十分に普段の作業は簡単にできます。
しかし、関数でできない処理も多くあります。
コピー&ペースト、ソートなどの機能では手作業を伴います。
データや作業の数が増え作業が複雑になれば、時間がかかりミスも増えてきます。
例えば、コピー&ペーストでは
- コピーするデータの範囲を選択する
- 「コピー」をクリックする
- ペースト先のセルをクリックする
- 「ペースト」をクリックする
という作業が発生します。
このうち1つでもミスがあると正確なデータを得ることはできません。
ミスは簡単に見つからないものです。
データ数や作業数が少なければ、さかのぼることも簡単です。
企業の業務で使っているデータベースには大量の情報が保存されています。
集計や分析が完了するまで複数の作業を行います。
そのような状態でミスを発見することは非常に困難です。
Excelのメリットは
- ミスなく
- 短時間に
- 楽に
作業ができることです。
マクロを使えば、複数の作業を一括で行います。
作業の時間が短縮できます。
Excelのメリットを今以上に活用して、業務の効率を向上することができます。
VBAを使わなくても操作を自動化できる
エクセルの操作を自動化するためには、VBAを使ってプログラムを作成しなければなりません。
しかし、エクセルの「マクロの記録」機能を使えば、VBAを使わなくても操作を自動化することができます。
プログラミングを学習することができる
小学校では、2020年度からプログラミング教育が必修化となりました。
プログラミングを学びたいと思っている社会人は多いのではないでしょうか。
そのような人にVBAを学ぶことをおすすめします。
確かに、VBAではプログラミングを十分に学ぶことはできないという意見もあります。
しかし、プログラミングの基礎を学ぶためには有効です。
理由は次の3点です。
- 準備が簡単である
- プログラミングの基本を学べる
- マクロ記録機能を使える
準備が簡単である
VBAを書くための準備は、「開発」タブを表示させるだけです。
「開発」タブを表示させる方法は、「ファイル」タブのオプションで設定できます。
プログラミングの基本を学べる
VBAは「条件分岐」や「繰り返し処理」を使って記述します。また、「変数」や「引数」なども使用しますので、プログラミングの基本が学べます。
マクロ記録機能を使える
マクロ記録機能とは、Excelでおこなった操作をVBAで記録する機能です。
余計な記述があったり、「条件分岐」や「繰り返し処理」ができないという点はありますが、簡単な操作であれば十分活用できます。
しかし、マクロ記録機能の一番の活用方法は、どう記述してよいかわからないときに調べることです。
マクロ記録機能でExcelの操作を記録すればマクロに反映されます。それを修正すればマクロを作ることができます。
VBAエキスパート
「VBAエキスパート」とは、マクロ・VBAのスキルを証明する認定資格です。
オデッセイコミュニケーションズが実施しています。
「VBAエキスパート」を取得することで、就職や転職でマクロ・VBAのスキルをアピールできます。
MOS資格と併せて取得することで、エクセルの利用スキルだけではなくエクセルを効率よく活用できるスキルをアピールできます。
「VBAエキスパート」の科目には、Excel以外にAccessがあります。
「ベーシック」と「スタンダード」の2つのレベルがあります。
何事でもそうですが、スキルアップには目標が必要です。この試験を目標とすることでスキルアップのスピードを速めることができます。
「VBAエキスパート公式テキスト」が出版されています。
このテキストは、初心者でもわかるように書かれています。
また、業務で使えるサンプルプログラムが例示されています。テスト合格のためだけではなく、今後の業務に活用できます。
まとめ
今回は、Excelのマクロ機能のメリットについて説明しました。
マクロ機能は知っているが、使っていないエクセルの機能の1つです。
説明したように、学ぶメリットはあると思います。
これをきっかけに始めてみるのはどうでしょうか。
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