昔よりもパソコンを学校の授業で使うようになったという声が聞かれますよね。
しかしながら今、小中学校を出たからといって、パソコンがすらすらと使えるようになるのかというと、実は違うのです…!
今回は、中学生にもオススメしたい習い事の一つとして、パソコン教室について詳細をお伝えしていきます。
もくじ
パソコンは授業だけで大丈夫でない!?
「今の子はいいよねぇ…学校で習えるから、仕事でも困らないだろうし」
と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
けれども、学校で習うのはあくまで最低限のレベル。
一般的なところでは、学習課題の提出に「入力をして提出ボタンをクリックする」といったものや、学校が導入している独自の教材ソフトを使うものなど、学校独自の使い方をするところが多いです。
入力の基礎を一から教えてくれたり、といったような授業はまあないでしょう。
また、ワードやエクセルのソフトを触る機会はあるだろうとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、一般的な中学校では「技術・情報」の時間で触ったり、独自に「パソコン」の時間がある学校はそんな時間で触る時間を設けているかもしれません。
ですが、マスターするほどがっつり触って、スキルを身につけられるかといえば、そうではありません。
世の中で求められている「The 一般的」な使い方が身についていると言われれば、微妙なところなのです。
中学生からパソコン教室に行くべき?
ご家庭の経済事情や、他の習い事の状況にもよるので、「絶対」とは言えません。
しかし可能な限りは、通っていただく、不可能であればご自宅で「入力」とマウスの練習をしていただくのがいいかもしれません。
特に「タイピング(キーボードで入力すること)」は、この先の社会では必須事項です。
学生のうちから身につけられることをおすすめします。
現在の学校の子どもたちでもパソコンの入力に苦労する子が増えており、中には入力に時間がかかってしまったために、内容はできている課題を提出できなかった子もいたりするようです。
タイピングは、パソコンを使う上で最低限持っておくべきスキルと言えます。
タイピングを身につけた上で余裕があるのならば、ワードやエクセル、パワーポイントを遊び感覚で触り始めるのも良いでしょう。
基本的な操作方法を理解するのはもちろん、ソフトでの制作活動を通して自分を表現する力も身につけておく必要があります。
そのような点を考えると、パソコン教室には通っておいたほうがよいでしょう。
学習や仕事で占める割合は増加
スマホで何でもできる時代だという方もいらっしゃいますが、これから先もパソコンはなくなることはないでしょう。
なぜなら小さな画面で作業をするのは効率も悪いですし、大量のデータを取り込んだり扱ったり、表示したりということにはスマートフォンは向いていないからです。
とすると、この先もパソコンが残るのは明確です。
これから先も、学習や仕事で使う機会は減ることはないでしょう。
コロナ禍で当たり前になってきたリモートワークも、将来にはごく普通になっているのかもしれません。
勿論、パソコントラブルが起きた際には自分である程度対処することが求められますし、現在求められているスキルよりもっと高いスキルが求められても不思議ではありません。
また、現在大学では、パワーポイントで発表を行ったりする授業は当たり前だとのこと。
レポートもワードなどの文書作成ソフトで作成して提出することもあるようで、そういったオフィス系ソフトがサクサク使えるかどうかで課題の進み具合も、かかる時間もだいぶ違ってくるようです。
学校でも確実にパソコンを使う機会は増えてきています。
だからといって、「学校で」「仕事で」パソコンを教えてもらえるわけではないので、自分で触って練習する機会を設けることは大切です。
プログラミングの授業でもパソコンは使う?
2021年から中学校ではプログラミングが義務教育となり、学校でもますますパソコンを触る機会を増やすきっかけにもなっています。
中学生の授業で本格的にプログラミングをするのかどうか、パソコンを使えないと授業についていけないのか、などなど、心配になる親御さんもいらっしゃるかと思います。
実際には、中学校では本格的に「コーディング」と呼ばれるような、専門的な言語を入力してプログラムを組むような授業は、よっぽどの教育熱心な学校でなければ行わないでしょう。
なぜなら、専門的な人材が圧倒的に不足していたり(読売新聞記事を参照)、一人ひとりに専門性の高い授業を行う体制が確立していない、などで、準備ができていない学校が大半であるからです。
そのため、「プログラミングを学ぶ」という視点から見ると、親御さんが心配するほどの授業内容は、2022年現時点では行われないとみてよいです。
ただ、プログラミングの授業で「パソコンを使わない」という可能性はありません。
むしろパソコンは使用する可能性は高いです。
中学校での実際の授業は?
令和2年6月に文科省から出された「教育の情報化の手引き」には以下のような内容が、中学校で取り扱われるとの記載があります。
「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによる問題の解決」及び、「計測・制御のプログラミングによる問題の解決」について学習することとなっている。
第3章 プログラミング教育の推進 P57下部に記載
この引用の前には、中学生に対してこのような目標を達成するために学習が行われることが書かれてあります。
- 生活や社会の中から情報の技術に関わる問題を見いだして課題を設定する力
- 課題の解決策を条件に踏まえて構想し、全体構成やアルゴリズムをアクティビティ図等に表す力
- 試行・試作等を通じて解決策を具体化する力
などなど…
これ以外にも複数の目標があり、これらを身に付けることを目標として上記の2つの学習が行われる、ということ。
では、具体的の上記の2つではどのような学習をするのでしょうか。
がっつりパソコンを使う可能性がアリ!
- 「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによる問題の解決」
- 「計測・制御のプログラミングによる問題の解決」
これらの学習において、パソコンを使う可能性は大いにあります。
例えば、先ほどご紹介した文科省が出している「教育の情報化の手引き」には、以下のような例が載っています。
【ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによる問題の解決】においての学習
- 学校紹介のWebページにO&A方式のクイズといった双方向性のあるコンテンツを追加
- 互いにコメントなどを送受信できる簡易なチャットを再現
【計測・制御のプログラミングによる問題の解決】においての学習
- 潅水などの管理作業を自動的に行う栽培ロボットのモデルの開発
- 高齢者を目的の売り場に誘導しながら荷物を運搬したり、障害物や路面状況などをセンサで確認し、危険な状況となった場合には注意を促したりする生活サポートロボットのモデルの開発
あくまで例にすぎませんが、これらのような例をもとに授業が行われるのだとすれば、パソコンを使わずして授業をする方が不可能ということとなります。
勿論、課題を解決する方向性を考えたり、計画をしたりするのは紙とペンでも十分できるでしょう。
しかし、ロボットのプログラミング(恐らく簡易的なプログラムソフトが使用される)や学校紹介のWebページやチャットの作成というところになってくると、パソコンなしには授業は成り立たなくなってきます。
プログラミングの知識や技能はなくても、文字入力やマウス操作、パソコンの画面構成への理解程度はできておかないと、プログラミングの授業そのものについていくのがしんどくなることも考えられます。
そのため、パソコンスキルについてお子さんが心配な場合は、パソコン教室に通っておくのが無難でしょう。
具体的にはプログラミングはどのように学習するの?
もしも、パソコンで実際にプログラミングをしてみようという授業になれば、先ほども申し上げた通り、本格的なプログラミング言語を使った学習は、中学校では行われることはよっぽどでないとありません。
では、プログラミングをするとなると、具体的にどうやってパソコンでプログラミングをするのか。
具体的に使われる言語といえば、「Scratch(スクラッチ)」が有力候補です。
Scratchはアメリカのマサチューセッツ工科大学で開発されたプログラミング言語で、一般的なアルファベットの単語が並んだようなプログラミング言語とは違い、ブロックを並べるだけでプログラミングをすることができる「ビジュアルプログラミング言語」です。
見たままブロックを上からつなげていくとその通りに命令が実行されていくといった仕組みになっているので、子どもたちにとっても学びやすいプログラミング言語であると言えます。
例えば、猫のキャラクターを歩かせたいとしましょう。
あるボタンを押すと猫が10歩動くようにさせたければ、
「もしボタンが押されたら」ブロック
「10歩歩かせる」ブロック
の2つを縦に並べれば、プログラミングは完了。
ボタンを押すたびにネコが10歩歩くというプログラミングが完成します。
このように、目で見て分かりやすいプログラミング言語を使用した授業が考えられるため、
「今からプログラミング、習わせた方がいいのかなぁ?」
「対策をしなくっちゃ!」
と焦る必要はありません。
パソコンの基礎ができれば全て解決
技術の授業、プログラミングの授業で成績がいいかは、お子さんの論理的思考力やその他もろもろの実力に関わることですので、本人次第です。
けれども、パソコンを使えるようにしておけば授業を受けるのに困ることはありませんので、勝負の土俵には上がれます。
基本的なパソコンスキルがないと、実力勝負をする前に負けてしまう、といったような状態。
例えば42.195キロのマラソンを走るのに、専門のトレーニングをせずに本番に挑むというのと似たような状態です。
入力(タッチタイピング)ができて、マウス操作ができて、インターネットの使い方が分かるようなレベルであれば、中学校のプログラミング授業だけではなく、ほとんどの授業でも困らないでしょう。
パソコンの基礎は、学生のうちに身に着けておくことがおすすめです。
○このブログのまとめ○
中学生に習い事としてパソコン教室に通わせるべきかどうかについてお伝えしました。
あくまでこれは筆者の独自目線が入っていますが、迷っている方がいらっしゃいましたら、参考にしていただけますと幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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