2022年現在、学校現場ではタブレットやパソコンを使った授業が当たり前になってきています。
プログラミング教育も2020年から始まり、どんどんパソコンに触れる機会も増えていていますよね。
「うちの子はついていけるのかな…」
と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、マウス操作やタイピング、プログラミングを習い始めるのは何歳が適しているのかについてお伝えしていきます。
もくじ
小学校3・4年生ぐらいから学ばせるのがベスト
小学校3年生や4年生くらいが、一番おすすめの年齢であるといえます。
- マウス操作であれば、幼稚園や低学年でも可能
- ローマ字を学ぶタイミングで、タイピングを学ぶ
- ローマ字が分かった上で、パソコンを学んでいく
この3パターンはあるかと思います。
以下で理由を詳しく見ていきましょう。
なるべく早く習わなければいけないのか…?
勿論、高校生や大学生になってから始めるよりかは、小学校や中学生のころから始めておいた方がよいと言えます。
しかし、だからといって、小学校以下の年齢から始めると、なかなかついていけない子もいます。
マウス操作は簡単にできてしまう子もいるのでしょうが、問題はタイピングです。
タイピングは、ローマ字入力で習わせる教室が多いですから、
- ローマ字の書き方が分かる
- 最低でもアルファベットの名前が言える、大文字小文字が分かる
状態でないと、タイピング習得は難しいでしょう。
また、タイピングが出来なければ、プログラミングも含め、パソコンを使った学習についていくのも容易ではありません。
アルファベットを一から教えてくれるパソコン教室もあるでしょうが、中には「おもしろくない」と思うお子さんもいらっしゃるかもしれません。
もちろん、ローマ字を習っていない子どもたちでもタイピングは練習をすることができますが、ローマ字学習を同時進行で行うことも必要になってきますので、まだ年齢が若い年長さんには難しい事かもしれません。
2歳や3歳ぐらいから英才教育を叩き込まれている子で、ローマ字もすらすら理解できる子であれば抵抗なくタイピング練習はできるでしょうが、そうでない限りハードルはかなり高いと言えます。
そのため、アルファベットやローマ字が分かる、習う年齢になってから、パソコンを習い始める方が確実に「楽」ではあるといえます。
このような理由から、小学校3年生や4年生くらいが、一番おすすめの年齢であるといえます。
授業についていくにはパソコンスキルは必須
地域の学校にもよりますが、現在学習にパソコンを使っている学校は多くみられます。
例えば、授業のノートを取るのにもタブレットパソコンを使ったり、リモート授業になると自宅でパソコンを使って授業を受ける、課題を解くといったように、昔に比べて授業でパソコンを使用する機会は格段に増えてきていると言えます。
そのため、マウス操作はもちろん、キーボードで入力ができるようになっておくと、学校で授業を受けるには不自由することはないといえるでしょう。
パソコン教室でお子様を習わせることを考えているのであれば、
- マウス操作
- タイピング
のこの2つは絶対に習っておくべきです。
プログラミング授業のために対策は必要なのか?
必ずプログラミングの対策をし始めなければならないわけではありませんが、「論理的に考える」という練習を子どもたちにさせておく必要はあると思います。
しかし、プログラミング言語自体を覚えることが目的ではありません。
では、どのように小学校ではプログラミングを学習していくのか。
文部科学省の「小学校プログラミング教育の手引き」では、
普段学習をしている算数や理科、家庭科、音楽といったような科目で、プログラミングにつながる内容があれば、普段の学習の延長線としてプログラミング的な考え方を学ぶということが述べられています。
例えば、
- 算数の時間で正三角形を習う際に、コンピューターで正三角形を書くにはどういう順番で書くか
→「長さを●cmの線をひく」「角度を90度にする」…などなど、書く方法を順序だてて考える
(小学校5年生対象) - 音楽の時間で様々なリズムパターンを組み合わせて、かんたんなプログラミング言語、もしくは音楽ソフトを使って「まとまりのある音楽」を作成させる
そのあと、作った音楽を自分たちで実際に演奏させる(小学校3~6年生対象)
といったような事例が述べられています。
そのため、「プログラミング」という科目が独自に設けられて、授業時間内にずっとプログラミング言語を使って、自分でプログラムを作っていかなければならない、というわけではありません。
しかし、前述した事例のように、学校の授業で考える機会が与えられた際、
「えっと、まずこれを1番最初にして、その後にこうしようかな…」
と自分で考えることができる力は最低限持っていなければなりません。
- 行動したり問題解決をする際に、手順を考えて組み立てる
- うまくいかない場合は、どこが違うのか、どうしたらうまくいくのかを考える
- 自分で考えた解決策を試してみる
といったような力は必要になってきます。
このようなことができるように、少しずつトレーニングを積んでおくとよいでしょう。
もしこれらのことができるようになれば、学校での授業も入りやすいでしょうし、将来社会に出た際でも、しっかりと自分で考えて行動していく際の指針ともなります。
余力があるならば、プログラミングを習ってもよし
もし、タイピングやマウス操作を習っても子どもたちに余力があるのであれば(そして家計に余裕があるご家庭は)、子ども向けに作成されたプログラミング言語(Scratch:スクラッチやViscuit:ビスケット)のような簡単な言語を習わせてあげるのもよいかもしれません。
これらのようなプログラミング言語は、英単語が出てくるような専門的で難しいものではありません。
そのため、先ほど挙げた「筋道を立てて考える力」「なぜうまくいかないか考える力」などを養うには、学びやすいものであるといえます。
Scratchであれば、「キャラクターを●歩すすませる」「左に向ける」といったような、命令をブロックにしたものがありますので、それらのブロックを順番に組み合わせて、プログラミングを実践することができます。
また、Viscuitは、子どもたちが自分で絵を描き、その描いた絵に動きを付けたりするなど、目で見て分かりやすくプログラミングを学習することができます。
例えば、描いた魚を海の中で泳いでいるように見せたり、描いた絵を使って簡単なゲームを作ったりすることができ、特に低学年の小学生にはとっつきやすい内容であるともいえます。
このようなかんたんに触れることのできる言語の他に、今大人気のゲーム「Minecraft(マインクラフト)」とScratchを組み合わせたマイクラッチという学習教材や、ロボットをブロックで組み立てて作り、命令を組んでその通りに動かすというエジソンアカデミーという教材などもあります。
これらの教材も子ども向けプログラミング言語のScratchを少し改良したものを、学習に用いりますので、先述したScratchと変わらず、楽しくプログラミングの入門ができます。
いきなり難しい専門的な言語を学ぶのではなく、子どもたちがとっつきやすいような言語、興味が出るような内容で学習ができるパソコン教室を選んで習わせてあげると良いでしょう。
そして通わせる前には、必ず体験をさせてあげて、納得してから始めてもらうことをおすすめします。
将来は使いこなせないとヤバい?
「ある程度独学でも文字入力ができて、電源の入れ方さえ分かっていればOKでしょ?」
「別に、通わなくたって自分なりに何とかできればOKじゃないの?」
とお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、それが通用するのは小中学生まで。
将来、高校や大学進学、就職、と考えると、少ししかできないレベルでは危ういです。
それを象徴するのが、以下のニュース。
先日、このような事件がありました。
とある県の職員が、メールの基本的な使い方を分かっていない状態で業務を行っており、結果として情報漏えいにつながってしまった、というものです。
「えっ、お役所こそしっかりしてるもんじゃないの?」
「公務員でさえ、パソコン使えないの!?」
と思われがちですが、県の職員でも公務員でも関係ナシ。
今まで学校を卒業して働いてきた人たちは、基本的なITスキルに関しては、学校で十分な授業があったわけでもなく、全くの独学がほとんど。
「就職が出来たら、しっかり研修してもらえるんでしょ?」
という声もありますが、公務員であれ会社員であれ、基本的なITスキルの勉強会、研修会をしっかりやってくれる就職先はないところがほとんどです。
はっきり言って、自分のITスキルは「自己責任」。
知らなかった人が悪い、ってなものなのです。
そのため、誰しもがいずれはパソコンを使いこなせるようになっていないといけません。
先ほどは、ローマ字が分かるようになったら、パソコンが習い時とお伝えをしました。
そして余裕があったらプログラミングに備えてあげるのもよいとお伝えもしました。
ただ、必ずこの時期にならないといけないわけではありません。
それより早くても、遅くても大丈夫。
マウス操作と入力は、少しくらい始めるのが遅くたってなんとかなったりします。
ただ、大学生になるころまでには、
- Word(ワード)、PowerPoint(パワーポイント)
- メールソフトの使い方(Gmailなどフリーメール、大学の先生とのやりとりにも使う)
の使い方を学んで、授業への対策をしておいたり、
就職するまでには
- Excel(エクセル)
の使い方をある程度習得しておくなど、最低でもある程度パソコンは使いこなせる状況になっておくと、将来は安心でしょう。
パソコン教室で授業についていけないときは
年齢や難しさを理由として、授業についていけない場合があるかと思います。
特に、パソコン教室でプログラミング対策をされる場合は、苦戦されるお子さんも出てくるかと思います。
その場合は、以下のようなことを試されてもよいかもしれません。
ついていけない場合にすべきこと
- 何が分からないかをお子さんと話して明確にする
- 分からないということをインストラクター(講師)に伝えてみる
まず、何が分からないかを話して明確に
そもそも、
「パソコンを使う部分が分からない」
「プログラムを自分で考えるのが苦手」
「授業でそもそも何をしたらいいのか分からない」
というふうに、お子さんによってもどの部分で困っているのかは違ってくるかと思います。
もしも、ついていけないというふうに悩んでいるのならば、一度「どこで困っているの?」と声をかけてあげるのも大切です。
インストラクター(講師)に伝えてみる
勿論、インストラクターにも責任はあるので、「うちの子、こんなところが困ってるんです」と伝えていただくといいかと思います。
インストラクター自身も、お子さんの理解が追い付かない際は、「何が原因だろう」「どこが分かりにくいかな」と考えることはありますが、やはりお子さんの心理を一番よく分かってらっしゃるのは親御さんです。
うまくいかない場合は、インストラクターからご相談をさせていただくことはあるかと思いますが、その際に、
- お家での様子
- 通うことに対してマイナスに思うこと、本音
などなどインストラクターが読み切れない部分を、お父さんお母さんからヒントとして与えていただくことで、「困っていること」を解決できることがあります。
最後に
今回は、パソコン・プログラミングを習い始めるのに適しているのは何歳からか、についてお伝えしました。
お子さんにパソコン、プログラミングを習わせるのに迷われている方がいらっしゃいましたら、少しでもこの記事がお役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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